第4章 ep.03 彼と彼女の話
リディア
「これ……この人達が石にされた人」
歌に近付くと石化している人間が沢山、出てきた。
その先を目指してリディアとミフウは進んでいく
すると…
?
「おや…見付かってしまったみたいだ」
リディア
「貴女が森に来た人達を石にした犯人…」
そこに立っていたのは人間のようで、どこか人間ではない…顔や腕、脚が継ぎ接ぎだらけの女が不気味な笑みを浮かべている
リディア
「貴女、何者?」
ドド
「私の名はドド。…大昔には変人研究者って言われていたね」
リディア
「まさか……本当に…?」
人間が生きていられる年数ではない程、昔の人物だ。
それに、歌って石になるなんて…人間ではない
早く倒してフリントを元に戻したいのに溢れてくる疑問が止まらないリディアは表情を歪める
ミフウ
「…あんた人間じゃない」
ドド
「ふむ…確かにそうだね。では、怪物とでも名乗っておこうか。私はずっと研究をし続けて…どうしたら吸血鬼の様に長く生きられるのか探した。その結果がこれさ…身体は継ぎ接ぎだらけ…だが、後悔してない。こうして長生きできているのだから」
愉しげに話すドドは不気味以外の何でもなかった。
この姿でも生きていたいのか…理解ができない二人は眉間にシワを刻んだままだ
ドド
「貴女達には分からないよ。…特に吸血鬼の貴女にはね…それに、どうしてこうなったか…何故、石にしようと思ったか…話すつもりはないよ」
リディア
「そう…それなら。貴女を早く倒して皆を元に戻す…!」
ドド
「やってみな!」
声と同時に数本のナイフをドドが投げてくると二人は身軽にかわし、リディアはワンピースの内側からダガーを取り出して握る
土を思い切り蹴るとドドに向かってリディアがダガーを振り下ろし、その刃が彼女の胴を斬った筈なのに硬い何かに阻まれた
リディア
「……っ!?」
驚くリディアにドドが腕を伸ばすと、右側から来たミフウがその腕を斬りつける。
だが、その刃も硬い何かに阻まれてしまう。
二人は慌てて後退し顔を見合わせる