第7章 勘違い
この大人は何もわかっていない。
本当は終わりの影が見えた時から怖くて怖くて堪らなかった。
もうやめるか、もうここには来るな。
そんな風に突き放されるのは今日か明日かと気が気じゃなかった。
リヴァイ先生見合いするらしいよ。
少し前にそんな話がクラスの子から聞こえてきて、そんな馬鹿なと思いながらも、流れる噂話は後を絶たず詳細な情報はそれだけ信憑性を増した。
本当なのかどうなのかずっと気になっていて、仮にそうだとしても私には関係ない事だと言い聞かせて、でも結局ダメで。
私たちの繋がりがどんなに薄いものだったかようやく思い知った。
悔しかった。
この人は私のものにならない。
分かっているから、体以上の繋がりなんて求めたくなかった。
「好きじゃない・・・あなたなんか・・・・・・」
「メイリー」
「・・・・・・嫌いよ」
「メイリー、・・・」
肩に置いた手に力を込められ、反射的にパシッと腕を弾いた。
泣きながら、睨んだって無様なだけだ。