第14章 研究と緊急招集
つまり更紗の想像通りだったということだ。
想像通りであったが、やはりそれが確証されてしまうと少なからず動揺する。
もし克服出来ていなければ、あと数年しか生きれないのだから。
だが、あの能力を手にしたことを更紗は後悔していない。
鬼殺隊の1人として、鬼の滅却に僅かでも貢献出来るからだ。
「そうでしたか……私は大丈夫ですよ。でも、もし私が克服出来ていなかったとしても悲しまないで。猗窩座との闘いの時、あの力がなければその時点で私は死んでいたかもしれないのですから」
「そうかもしれんが……やはり悲しまないというのは不可能だ。だが俺たち柱も、胡蝶の研究が確立され次第随時試していく事となっている。俺が1番に名乗りを上げたので、更紗を1人去かせることはない」
更紗からすればそちらの方が衝撃的だったようだ。
柱も試すとは何となく感じていたし、ある程度覚悟はしていたがそれが現実となると激しく動揺してしまう。
「だ、誰が1番に試すかなんて何が正解かなど私には判断出来ませんが……やはり柱の方々が……杏寿郎君は怖くはないのですか?私と違って、副作用が分かった状態で挑む訳ですし」