第14章 研究と緊急招集
しばらくそのまま呆然としていると、カナヲは特大の瓢箪とは別に一回り小さな瓢箪を抱えて持って来た。
「たぶんこれなら更紗ちゃんも破裂させられると思う。1度やってみて?」
笑顔で首をコテンと傾げるカナヲがあまりに可愛く、更紗は無意識に瓢箪へと手を伸ばしていた。
可愛い子にそう言われてはやるしかないようだ。
「はい!力の限り頑張ってみます!」
そうしてカナヲがしていたように息を大きく吸い込み、吸口へと口を当てて瓢箪へと空気を送り込む……こと20秒。
そろそろ更紗の身体中の血管から血が吹き出しそうな頃、ようやくヒビが入って大きな音を立てながら瓢箪が崩れ落ちた。
と同時に、更紗の体も地面へと崩れ落ちた。
「ど、どうにか割れました……でもまだ目の前には難関が……」
更紗の目の前には立ちはだかる大きな壁のように、特大の瓢箪が鎮座している。
「大丈夫!それを破裂出来るならこれもあっという間に破裂させられるよ!」
カナヲは簡単に言うが、一回り小さな瓢箪でさえこの有様なのだ。
特大の瓢箪に挑もうものなら、今の更紗では瓢箪の前に自分の血管が破裂してしまうだろう。