第14章 研究と緊急招集
「瓢箪……ですね。えっと……瓢箪?」
「うん、これを破裂させるんだよ」
事も無げにカナヲは自分の肩くらいまである瓢箪を破裂させると言う。
更紗はキョトンだ。
「瓢箪って破裂させることが出来るのですか?」
もしかして柔らかいのかもしれないと更紗は特大の瓢箪をコンコンと叩いてみるが、音から硬さが伝わるだけだった。
「常中を会得してるなら、慣れればすぐに破裂させられるよ。更紗ちゃんは炎柱様の継子だし、これで肺を鍛えたらもっと強くなれると思う」
魅力的な言葉だ。
とてつもなく魅力的だが、瓢箪の存在感が圧倒的過ぎて更紗は目眩を覚えた。
「な、なるほどです!あの、お手本を見せてもらうことは……?」
「いいよ、見ててね」
即断。
カナヲは大きく息を吸い込み、特大瓢箪の大きな吸口?に口をつけて、肺で留まらせていた空気を一気に瓢箪へ送り込む……
するとメリメリとひび割れる音が鳴り、次の瞬間には特大の紙風船を勢いよく破裂させたような音と共に瓢箪が弾け飛んだ。
「?!割れました!」
更紗は辺りに散らばった欠片を拾い集め、その欠片を見て呆然としている。