第14章 研究と緊急招集
相変わらず感じていることを隠すことなく言葉にする杏寿郎に、しのぶも天元も笑みを浮かべる。
「お前はすげぇな!その心意気、感心するわ」
本人からすれば至って普通のことなので、何に対して感心してもらえてるのか分からず首を傾げている。
「む?思ってることは言わんと伝わらんだろう?胡蝶の知識には感服!宇髄は情が深いところに感服している!」
言ってる杏寿郎は全く恥ずかしげもないが、言われてる方が嬉しくも恥ずかしくなるのか、2人とも少し頬が赤い。
そんな恥ずかしさを振り払うように、天元は立ち上がって伸びをした。
「んーー!!じゃ、感服してもらったところで、俺はそろそろ帰るわ!煉獄の継子もそうだが、派手に可愛い嫁たちが家で待ってるしな!」
「そうですか、では、私も今日運ばれてきた剣士たちの回診に向かいます。宇髄さん、煉獄さんと更紗ちゃんの護衛、お疲れ様でした」
天元に続き、しのぶも立ち上がったので、杏寿郎も立ち上がる。
「2人とも、いつも感謝している。宇髄、帰りの道中気をつけるのだぞ?胡蝶も俺が言うのもあれだが……あまり無理はせんようにな」
杏寿郎の労いの言葉に2人が頷くと、それぞれがそれぞれの目的を果たすために部屋を後にして行った。