第13章 新居と継子たち
嘘だろ……という感情が3人の顔から滲み出ている。
「体格的には難しいかもしれませんが、お顔は整っていらっしゃいますのでお化粧をすれば女性に見えるとは思いますよ?それにしても、私を含め4人も潜入するということは、強い鬼が潜んでいるのですか?」
サラリと杏寿郎の女装を肯定され天元は目を点にするが、天然の惚気は今に始まったことではないので、あえて何も突っ込まないことに決めた。
「そうだな……それなら、そのうち煉獄にも女装してもらって派手に拝ませてもらうとして……潜入するのは3つの店だ。正直言うと3つの店のどこに鬼が潜んでんのか掴めてねぇ。嫁たちが潜入して情報を掴み、鬼を発見出来れば俺1人で向かう予定だ。だから姫さんたちはもしもの時の保険……でもそのもしもが現実になった時、階級が1番上の奴に鬼が潜んでる可能性の高い店に行ってもらう……と考えてんだが、煉獄、おそらく姫さんになる」
1年後となれば分からないが、天元の任務依頼が正式にこちらに来るとすれば数ヶ月がいいところなので、そんな短期間で3人を丙まで上げるのは任務数的にも難しいだろう。
しかも更紗も3人と共に鍛錬や任務を重ね甲を目指すのだ。
数ヶ月後は今よりも階級が上がっている可能性がある。