第13章 新居と継子たち
ひとまず更紗の寿命に関して今のところ問題ないとのことで全員が胸を撫で下ろすも、安易に試せない内容に皆の中に少なからず落胆もある。
「はぁ…… 更紗1人が率先して寿命を縮めていないのならばそれでいい。この件はお館様に確認をとることにする。それまで君も使わないように。少年たちも勝手に試すような真似はするな。まず基礎体力をあげることを目標に日々努力だ!」
今出来ないことは考えても仕方がないと切り替え、杏寿郎は立ち上がり唐突に誘いを入れた。
「さて、夜も更けてきた!気分転換に全員で風呂に入ろう!背中を流してやる!」
「まぁ!それは素敵ですね!天元君も入っていってください!ここ、継子を迎え入れることを想定して建ててくださったので、お風呂も広いんですよ!」
「え!更紗ちゃんも一緒に……ぎゃあああ!痛い痛い!」
善逸が不埒な言葉を言い切る前に、天元が拳で頭をグリグリして諌めた。
「お前、髪色がちょっと派手だからって調子乗んな!姫さんが一緒に入るわきゃねぇだろ!おら、お前ら先に風呂場行っとけ!」
3人は大柄な天元にペイッと廊下へ放り出され、有無を言わさぬまま風呂場へと強制的に移動させられた。