第13章 新居と継子たち
煉獄家の門の前で千寿郎に見送られてから一刻。
杏寿郎と更紗一行は新居に到着していた。
途中、炭治郎たちが各々小さな箪笥などを抱えているにもかかわらず、鍛錬の一環だからと杏寿郎が食料や日用品の調達を行いだしたので、炭治郎を除く2人から非難轟々だったが、
「お辛いようでしたら、私がお持ちましょうか?」
「お前みたいなヒョロがりに持てるわけねぇだろ!」
「更紗は攻撃特化型の炎の呼吸の使い手だぞ?威力が絶大な分筋力が必須な呼吸なので、それくらいならば難なく持ち運べる!」
と言葉のやり取りを行ってから、それ以降2人は不満を漏らさなくなった。
男としての矜恃に火が着いたのかもしれない。
そして現在、へたりこんでいる3人と元気な更紗を居間へ集め杏寿郎が今後のことを話し出した。
「さて、今日から少年たちは俺の継子となったのだが、竈門少年は水、黄色い少年は雷、猪頭少年は……獣の呼吸と言ったか。それぞれ個性があっていいな!だが、まずは基礎体力を更紗に追いつかせること!更紗の当面の目標は、甲まで階級をあげることだ!」
「甲?!更紗ちゃん……今の階級なんなの?」