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月夜の軌跡【鬼滅の刃】

第11章 夢と現実 壱


炭治郎の握る黒の刃をもつ日輪刀は更紗の扱う炎の呼吸とは真逆の水を纏わせながら、落ちる速度そのままに鬼の頸へと勢いよく迫っていく。

「水の呼吸 捌ノ型 滝壷!」

言葉通り滝のように激しく、巨大な頸へと刃を振り下ろして見事それを両断した。

それに喜び安堵して全員が床へ座り込もうとしたがその場に再び緊張を強いる鬼の絶叫が響き渡り、列車が激しく揺れ車体を大きく歪ませた。
更紗の中に嫌な予感が走り、大きな揺れの中必死に体勢を整えて車輌へと足を向ける。

「すみません!そちらの方をお願いします!私は車輌へ戻ります!」

2人の返事を聞く前に車輌の屋根へと飛び移り上下左右に揺らされる体を揺れに合わせて動かして、同じく屋根へ移動してくるであろう師範の姿を探す。

(列車はこの勢いのまま横倒しになります……それならば必ず師範がその衝撃を緩和させるために動くはず)

更紗の予想通り杏寿郎が列車の乗降口から揺れをものともせず姿を現し、更紗の姿を確認して指示を飛ばした。

「脱線するぞ!技を出して車輌への衝撃を可能な限り抑えろ!前3両を君に任せる!」
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