• テキストサイズ

月夜の軌跡【鬼滅の刃】

第9章 風柱と那田蜘蛛山


どうしたものかと悩んでいると、姿勢を戻した更紗が視線を彷徨わせた後しっかりと強い意志のこもった視線で杏寿郎を見つめた。

「杏寿郎君、お買い物の時にお話を聞いていただけますか?」

そんな視線に杏寿郎は胸がざわつくのを感じたが、しのぶが言った通り更紗の伝えたいことを自分が聞く前に無碍にすることは出来ないので、承諾する以外に選択肢はない。

「分かった、俺も……君の話とは全く違うと思うが伝えたいことがあるので、聞いてくれると助かる」

杏寿郎はそっと気付かれないように袂に入れている何かに触れながら笑顔で更紗を見つめる。

一方更紗は杏寿郎からも何か話があると言われると思ってなかったようで、驚き僅かに目を見張るがこちらも無碍にするはずもなく頷く。

「もちろんです」

「ありがとう。さぁ、今は飲み物をいただこう。千寿郎が注いで回ってくれいてるからな」

その千寿郎の姿を目にした更紗は慌てて立ち上がるが、それは千寿郎によって止められた。

「更紗さんは主役ですので座っていて下さい!ここは僕に任せていただけると嬉しいです」
/ 1883ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp