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月夜の軌跡【鬼滅の刃】

第9章 風柱と那田蜘蛛山


更紗の紹介に天元は杏寿郎と同じく、居住まいを正しお館様に話すようなきちんとした口調で挨拶を2人に行う。

「改めまして、鬼殺隊で音柱の宇髄天元です。姫さんは俺と嫁達にとって妹のような存在です。これからも炎柱も含め、家族ぐるみでお付き合いさせていただきたいと思っています」

「ひ、姫?それはどう言う……」

激しく動揺する涼平と驚いたように目を丸くして杏寿郎を見つめる紗那に、天元は冷や汗をかいている杏寿郎の肩を笑いながら叩き訂正する。

「違いますよ!俺にとっての姫さんじゃなくて、煉獄にとっての姫さんって意味です!娘さんを派手に取り合ってる訳ではないので安心してください」

今となっては姫呼びが3人の中で定着して違和感なく過ごしていたが、初めて聞いた者は涼平と紗那同様勘違いをしてしまうだろう。

「そ、それならいいんだ。うちの娘が原因で君たちのような人達が仲違いしては……いたたまれないと思っただけだから。でも、更紗は多くの人に囲まれているんだね、しかも鬼殺隊の柱……ご迷惑をかけてはいないでしょうか?」

その質問に今度は更紗が冷や汗をかいている。
思い返せば自分を起点として様々な厄介ごとが起こり、そして周りを振り回しているような気がしてならないようだ。
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