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月夜の軌跡【鬼滅の刃】

第9章 風柱と那田蜘蛛山


杏寿郎と落ち合う藤の花の家紋の家に実弥と共に到着したが、まだ杏寿郎は到着していなかった。

だがいつもの通り鎹鴉を更紗の元に飛ばしてくれていたので、無事に帰ってくることを知り安堵し、実弥もここで体を休めて行くとの事で2人で囲炉裏の前に座り杏寿郎の帰りを待つことにした。

「折れた腕、もう完治したのかァ?」

「はい。折れた骨を治したのは初めてなので緊張しましたが、他の傷を治す時と変わらなかったので、研究にも少しばかり役に立ちそうです」

さすがに折れたままだと痛みがひどく移動に支障が出そうだったので、治癒してから任務地を出発した。

無事に完治したことは実弥としても喜ばしいことだが、それを研究に役立てるという言葉に若干引くも、今は違うことで頭を満たしておいてくれれば涙も流れにくいだろうと考え笑顔で応えるにとどめることにする。

「それにしても今更だけどよォ……煉獄の奴、お前の事本当に大切にしてんだなァ。任務が終わっていの一番に鎹鴉飛ばす先が更紗だとはよォ」

更紗は恥ずかしそうに顔を赤らめ、その理由を実弥に打ち明けた。

「杏寿郎君に助け出していただいてすぐの頃、無事に任務から帰ってきたお姿を見て安心して泣いてしまったのです。それからは……毎回無事に完遂したと必ず教えて下さるようになりまして……」
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