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月夜の軌跡【鬼滅の刃】

第8章 お引越しとお宅訪問


隠の言葉に頷き、2人の手を握って礼を言う。

「いつも助けてくださってありがとうございます。ここも危険ですので、もっと離れた所で待機願います。では、私は戻ります」

笑顔を残し、更紗は元来た道を戻り棗と鬼が戦闘している場所へ向かう。
そんな更紗を見送り、残された隠達は男性を誘導しながら言葉をこぼす。

「月神さんっていいよな。前に同行したことあるんだけど、その時も笑顔で労ってくれんの。煉獄様もあんな子がそばにいるとか羨ましいな」

「確かにね。私なんて任務後に食べ物分けてもらったよ。知らなかったとはいえ、あんな人にとんでもない隊服送るとか前田本当にゲスだわ」

「紛うことなきゲスだな。煉獄様もめっちゃ怒ってたらしいし。ゲスメガネ、1回煉獄様に締められた方が良くない?」

「その場にいたくはないけど、それには同意する」

本人達の罷り知らぬところで繰り広げられる会話は、そばを歩く男性の耳にしか届かない。
男性は更紗の走り去った方角を向いて立ち止まり、深く頭を下げる。

(どうかご無事で。私も生きます、だからどうか優しいあなたにも幸せな未来がある事を祈っています)
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