第6章 柱合会議とお食事会
ところ変わって甘味処。
食事処で驚いた後なので、今たとえ更紗と蜜璃の前に大量の甘味が置かれていても、誰も何も言うまい。
ちなみにその2人以外で甘味を注文したのは、杏寿郎、天元、しのぶだが、常識の範疇だ。
他の者は抹茶のみを注文している。
「んで、姫さんの住む場所には煉獄の家が相応しいってのは派手に理解出来たが、任務はどうすんだ?腕や足を喰われる剣士はざらに居る。柱でさえなくして引退したり死んだりするぞ」
甘味を幸せそうに頬張る女子3人も、天元の言葉に手を止めて杏寿郎を見る。
「……任務に関しては今のところ通常通り下される事となった。今でこそ階級は癸だが、よほど油断をせぬ限り更紗が通常任務でそうなる事はないし、ならぬように鍛え上げる」
「え、でも可能性はゼロではないよね?……僕はそこまで気にはならないけど」
珍しく無一郎が無表情ではあるが、少し興味を持った様子だ。
それに杏寿郎は嬉しく思うも、今はそれを喜んでいい雰囲気ではないので少しだけ笑みを向けるだけに留めた。
「時透の言う通りだが、柱の日々の鍛錬に着いてこられる人材は数少ない。これから益々強くなる剣士を任務から外すなど、常に人手不足の鬼殺隊にとって有益ではない」
「まァ、俺も稀有な稀血を背負って任務こなしてるからなァ。煉獄が手を抜かなけりゃ、限りなくゼロに近付けることは可能なんじゃねぇの?」