第6章 柱合会議とお食事会
「その細腕で煉獄のしごきに耐えるか。甘露寺以来の逸材だな」
普段は甘露寺に近づく者に容赦ない小芭内だが、相手が女性であればその対象外に当たるようだ。
「うむ!それは間違いない!それと、あと一つの理由だが……これはお館様も胡蝶も将来的にそうなるだろうと予想しているのだが、遅かれ早かれ鬼舞辻に更紗の存在は知られる。鬼殺隊であってもなくても関係なく」
シンと皆が静まりかえる。
「え……私がですか?」
この事実は更紗も知らなかったようで戸惑いの色を隠せていない。
そんな更紗を抱きしめてやりたいと思うが、さすがに皆の前でははばかられるのか、少し遠慮して肩を抱き寄せる。
「そうだ。鬼舞辻は常に太陽を克服する方法を探している。今までの君の祖先はひっそりと人里離れた村で力の情報を頑なに隠して生きてきたから、鬼舞辻に見つかることはなかった。だが、今は違う。更紗はあの屋敷で数え切れないくらいの人々を力で救ってきた」
その先は聞かずとも更紗も柱達も理解出来た。
「人の口に戸は立てられない。その力の情報はそう遠くない未来、鬼舞辻に嗅ぎつけられるだろう……人を治癒出来る能力ならば、太陽の光を克服する糧になるかもしれないと考えてだ」