第6章 柱合会議とお食事会
「蜜璃ちゃん、ご心配ありがとうございます」
こんな状況でも笑う更紗に蜜璃は駄々っ子のように抱き締めて涙目になってしまった。
「正直に言うと俺は何度かそう進言しようとした。万が一があれば、鬼殺隊全体に関わる問題になりかねんし、更紗の身の安全を考えると鬼殺隊を離れるのが1番だと今でも思う事がある」
更紗は蜜璃から杏寿郎へ視線を移し、小さく震えながらも先を聞き逃すまいと視線を逸らさない。
「だがそう言わなかったのは何か煉獄に思うところがあるからなのだろう?」
鮭大根以外に初めて口を開いた義勇に自然と視線が集まる。
義勇の言う通り何かなければ稀血でありただでさえ鬼に狙われやすく鬼殺隊にも鬼にも諸刃の剣となる更紗を、鬼殺隊の剣士として本人に泣き叫ばれようが置いておかないだろう。
しかも更紗は杏寿郎の許嫁だ。
好き好んで誰が血なまぐさい場所へそんな女性を留まらせたいと思うだろうか。
「本人が鬼殺隊剣士である事を望んでいるのが一番の理由だ。そして、そうあろうと日々の鍛錬にも泣き言すら言わず、胡蝶の検査や研究にも自らすすんで臨んでいる」
柱全員が柱の継子と言うのは貴重な存在ともちろん自覚している。