第6章 柱合会議とお食事会
「まずは更紗、無事に最終選別を乗り越え、こうして前に私が話した通り鬼殺隊剣士としてここで会えたことを嬉しく思うよ」
「勿体ないお言葉です」
お館様は笑みを深め続ける。
「君は剣士となり鬼から人を救い、君が生まれ持った力でその力を必要としてくれている人を助けたいと言ってくれた。その力について、まずは柱の皆に知ってもらいたいと思っている。今、その力を使ってもらって問題ないかな?」
更紗は頷き、お館様の顔を見上げる。
「問題ございません。ただ、どなたに使わせて頂けばよろしいでしょうか?」
お館様は笑顔のまま柱を見回し、1人の所でその動きを止める。
「実弥、君はそのままだと傷跡が増えそうだね。右腕を出してごらん」
「今ここで……でございますか?」
「そうだね。更紗の力を知ってもらうのに、君の協力が必要なんだ」
実弥は心の中で首を傾げるが、お館様は不要な事はわざわざさせないと理解しているので、はだけさせている胸元から右腕を出した。
(包帯に血が滲んでます!!あれだけの傷があっても、痛さなんて微塵も感じさせなかったなんて……)
思わず両手を口元に当てる更紗に、お館様は促すような視線を向ける。
「よろしく頼んだよ、更紗」