第6章 柱合会議とお食事会
しのぶと蜜璃はもちろん分かったが、他に4人も後ろに立っている。
「胡蝶様、蜜璃ちゃん、お久しぶりです。後ろの方々も……もちろん柱の方ですよね??」
恐る恐る誰にともなく質問すると、やはり約束通り杏寿郎が答えてくれた。
「そうだ!甘露寺の隣が蛇柱の伊黒小芭内、左右違う柄の羽織の者が水柱の冨岡義勇、念仏を唱えている者が岩柱の悲鳴嶼行冥、髪の長い少年が霞柱の時透無一郎だ!」
錚々たる顔ぶれに更紗は瞬時に正座になり、畳に額を押し当てる。
杏寿郎や天元が身近にいるおかげで忘れがちだが、2人とも鬼殺隊の柱で自分より遥かに役職の高い人達だ。
そんな雲の上の存在である者達が9名も揃い踏みすると迫力は凄いものである。
「お、お初にお目にかかります。私は煉獄様の継子としてお世話になっております、月神更紗と申します。この様な場に癸である私がお邪魔させていただき、誠に恐れ入ります」
シンと静まり返る室内の空気に、更紗は瞼をギュッと閉じそのままの体勢で動けずにいたが、杏寿郎はその様子を見て苦笑いをしながら跪き、背中に手を当てる。
「君がお館様に呼ばれてここに来ていることは皆が承知のことだ。もう顔を上げて大丈夫、むしろ笑いを堪えている者もいるから顔を上げた方がいい」