第6章 柱合会議とお食事会
どんどん過熱する状況に杏寿郎が立ち上がり2人を止めに入ろうとするも、その横を華奢な体が通り過ぎて行く。
「あの!喧嘩は良くないと思います!人を殴ってしまったら、殴った方も殴られた方も痛いと……思いますので、話し合いなどは……いかがでしょうか?」
柱に物申すと言う恐れ多い事をしていると途中で気付きどんどん声が小さくなっていくが、杏寿郎は大きく見開いていた目を細め、愛おしそうに更紗を見て頭に手を置いた。
「よく言った。それでこそ我が継子だ。君達も年下の少女に宥められては喧嘩も出来まい?」
その言葉通り当の2人は完全に毒気を抜かれ、顔を見合わせて頷きあっている。
「なぁ不死川、この2人、派手に似合いだろ?」
「既視感覚えるわ……似合い過ぎで言葉も出ねぇな」
杏寿郎が満足気に頷き更紗はなんの事やら分からない様子でポカンとしていると、天元が開け放ったままだった入口から聞きなれた声がした。
「あらあら、皆さん。相変わらず賑やかですね。更紗ちゃん、お久しぶりです」
「わぁ!本当に更紗ちゃんも来てたんだね!ほら、伊黒さん!あの子が前にお話しした更紗ちゃんですよ!」