第6章 柱合会議とお食事会
「何にせよ、稀血は」
と本題に入ろうとしたところで、襖が勢いよくスパーンと開けられ、3人の意識が反射的にそちらに向いてしまった。
「よぉ!今日は姫さんも来るってんで早めにきたんだが、派手にもう到着してたか!」
幾度となく杏寿郎を困らせた男、派手好きの天元が姿を現したかと思うと、杏寿郎は素早く更紗を座ったまま抱え上げ自分と実弥の間に座らせる。
「煉獄、何やってんだ?さっきはテコでも動かなかっただろうが」
話の邪魔だと言っても更紗の隣りを譲られなかったのに、いきなり隣りへ移動させられると誰でも不思議に思うだろう。
実弥の問いに対し杏寿郎は輝かんばかりの笑顔で答えた。
「不死川と俺の間なら、どこよりも安全だと判断した!」
初めは意味が分からず顔をしかめたが天元を見て
あぁ……
と納得した。
「え、なんで姫さんそっちに移動させんの?」
本当に分かっていない不満顔で天元は杏寿郎の隣に座り、その太い腕を杏寿郎にかける。
「君はいつも更紗を困らせるからな!不死川ならばそんな事はしない!だから移動させた!」
端的に理由を述べられ、天元は呆然とするも心外だと言うように杏寿郎を揺さぶった。