第6章 柱合会議とお食事会
(なんと!!朝から愛らしすぎて気絶しそうだ!うむ!帰ったら即引っ越さなければ!)
こちらも心の中で悶絶しながら、しがみついている更紗をギュウッと抱き締め返す。
「そうだな!寝起きを共にすれば、君のご両親にご挨拶するまで理性を保てるか些か不安だが、毎日幸せな事は確実だ!」
杏寿郎の言葉に少し体を跳ねさせるも、2人きりの時の甘い言葉には慣れてきたのか、僅かに頬を染め杏寿郎を見上げて微笑む。
「理性は分かりませんが、こんな幸せなことはありません」
そう言って軽く接吻を交わすと、杏寿郎は更紗の体を支え起き上がらせる。
「だが、その前に朝餉と街を見て回る楽しみもあるぞ!支度をして宿を出よう!後ろを向いているから、先に着替えるといい!あ、お館様の前に行く時は隊服なので、隊服を着用するようにな!」
朝から元気一杯の杏寿郎は、律儀にも更紗に背を向けるもこれからの時間が楽しみだと言っているように背筋がピンと伸びている。
「では、お先に失礼しますね」
そうして2人は順番に準備を済ませ、意気揚々と朝の街へと繰り出して行った。