第6章 柱合会議とお食事会
更紗が瞼越しに光を感じ目を覚ますと、今度は本当に杏寿郎が目の前にいた。
見た目に反し意外に柔らかな髪は今は額にかかり、いつもより少しだけ幼く見える。
(初めて杏寿郎さんの寝顔をマジマジ見れました!眉も少し下がってて可愛いです!)
起こさないように心の中だけで悶絶していたが、すぐに杏寿郎は大きな目をパチッと開けてしまった。
(起きてすぐなのに寝ぼけ眼じゃないです!存在そのものが太陽みたい)
「おはよう、更紗」
そんな存在そのものが太陽みたいな杏寿郎も、寝起きのためか少し声が掠れている。
「おはようございます、杏寿郎さん。今日もすごくお天気がいいですよ」
杏寿郎は後ろにある窓の障子から入る光を振り返って確認し、笑顔で頷く。
「本当だな。それにしても、朝起きて目の前に更紗がいると、なんとも幸せな気持ちになる。父上も離れを使っていいと言ってくださったことだ。帰ったら引っ越そうか」
その提案に更紗は喜んでいるのだろう、杏寿郎の体にギュッと抱きついた。
「寝る時も起きる時も、杏寿郎さんがそばにいて下さるなんて夢のようです!」