第6章 柱合会議とお食事会
「はい、お願いします」
ようやく髪を拭き終わり、布団を仲良く隣りに並べ向かい合って手を握る。
「明日は昼過ぎから柱合会議が始まるので、朝のうちにここを出る。おそらく他の柱とも鉢合わせるが、俺から更紗を紹介するから心配しなくていい」
「はい。緊張しますが、きっと皆さん素晴らしい人格者なのでしょうね」
普段あまり会えないとは言え、共に鬼殺隊を支える大切な仲間を怖がるばかりでなく人格者だと言ってもらえたことに杏寿郎は思わず笑顔を零す。
「皆個性的だが、いい者ばかりだ。君ならばすぐに打ち解けられるだろう。さぁ、もう眠ろう。明日は早く起きて街を見てまわろう」
更紗は嬉しいと言わんばかりに杏寿郎の手をギュッ握る。
「はい、すごく……楽しみです。おやす……なさい」
そう言ってあっと言う間に更紗は深い眠りにおちていった。
「常中の鍛錬後にいじめすぎたか……?だが、拒まずにいてくれるのは殊の外嬉しい。また明日な、更紗、いい夢を」
杏寿郎は更紗の頬を優しく撫でると、そのまま瞼を閉じた。