第5章 色変わりの刀と初任務
自信なさげに問い掛けると、蜜璃は大きく頷いた。
「初めましてだよ!改めまして私は甘露寺蜜璃、蜜璃って呼んでね!あと、私が更紗ちゃんの事を知ってるのは、宇髄さんが鎹鴉でお知らせしてくれたからですよ!更紗ちゃんに会ってみたくて来ちゃいました!」
正しく花がパッと咲いたかのような笑顔を2人に向ける。
「ご挨拶が遅れてしまい申し訳ありません!ご存知かと思いますが、私は月神更紗です。蜜璃様、よろしくお願いします。それにしても天元様が鎹鴉で私を……?」
杏寿郎ももちろん更紗と同じ事を思っていた。
わざわざ天元は鎹鴉を使ってまで蜜璃に知らせたのだから、そう思うのも無理はない。
鎹鴉が話せるからと言って、おいそれとそんな事で伝言を頼んでいいのか不明なところである。
「宇髄が犯人か……ちょうどその犯人がうちに来ている。時間があるなら上がってくれ」
まだ午前中だと言うのに、すでに杏寿郎は少し疲れているように見える。
そんな杏寿郎とは正反対に蜜璃は元気よく家へ上がる。
「お久しぶりの煉獄さんの家だぁ!お邪魔しまーす!」
そうして3人は犯人である天元のいる居間へと足を進めた。