第5章 色変わりの刀と初任務
居間へ移動すると更紗は天元からいきなり頭をクシャッと撫でられた。
「姫さん、よくやったな!さすが煉獄の姫さんだ!稀血にも関わらず、五体満足で帰ってきたって煉獄から連絡が入って、俺も嫁達も派手に喜んだからな!嫁達なんて泣いてたぞ!」
更紗は天元の嫁達に会ったことはない。
だが、更紗の両親の捜索を天元と行ってくれたと杏寿郎から聞いているので、きっと更紗の今までの経緯をほぼ知っているのだろう。
「奥様方までも喜んでくださったのですね!天元様にも奥様方にも両親の事で大変お世話になったと杏寿郎さんから聞きました。感謝しかございませんとお伝え願えますか?」
そう言うとニカッと笑って更紗に顔を近付ける。
「そう思うなら、今度直接言ってやってくれ!その方が派手に喜ぶ!うちに遊びに来てもいいし、こっちに連れて来てもいい!」
そう言われ、更紗は顔を綻ばせる。
「ぜひお会いしたいです!その時を楽しみにしています、ね、杏寿郎……さん?」
杏寿郎の表情を見て千寿郎は苦笑いしている。
更紗は杏寿郎の表情を見て疑問符を浮かべている。