第4章 鍛錬と最終選別
ようやく更紗の念願の煉獄家へ到着した。
杏寿郎は玄関の前で更紗を下ろしてやると、いつも通り玄関の引き戸を勢いよく開け放つ。
「更紗を連れてただ今戻りました!」
すると居間の方から2つの慌てて走りよって来る足音が聞こえてきた。
「更紗さん!お帰りなさい!ここ数日間、僕心配で……心配でずっと眠れなくて」
千寿郎が更紗に抱き着いてきた。
「よく戻った!さすが煉獄家の……煉獄家の?まぁなんでもいい!!」
槇寿郎は更紗に抱き着く……訳には行かないので、更紗、杏寿郎、千寿郎全員を大きな腕で全てを包み抱きしめた。
せっかく涙が止まっていのに、再び更紗の瞳からどんどん溢れ出てきた。
「うぅっ!!皆さん、ありがとうございます!もう最終選別が始まってすぐに皆さんにお会いしたくて……寂しかったですー!」
しばらく玄関で再会を喜び合っていたが、このままでは良くないと言う話しになり、泥だらけの体を風呂へ放り込み、そこから上がってくると杏寿郎に傷の手当をしてもらうため、いつも鍛錬の後に手当をしていた部屋へ入っていく。