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月夜の軌跡【鬼滅の刃】

第26章 月と太陽


「え?!心の声が漏れていましたか?!」

「いや。更紗は俺が見たいと言えば、普段ならすんなり見せてくれていただろうからな!それに鈴村少女は俺を驚かすのが好きな印象がある!」

そう言えばそんな事もあったなぁ……と思い出し更紗の杏寿郎の手を握る力が弱まり、それに伴って表情も穏やかとなった。

「確か那田蜘蛛山での任務が終わった後の柱合会議で、杏寿郎君をお待ちしている間に着替えやお化粧を施していただきましたよね。初めてお化粧をして初めての髪型をして……あ!」

言葉の途中でなにか思い立った更紗は、今ではお馴染みの結い上げている髪を解き、杏寿郎からもらった髪紐を器用に使って隣りで首を傾げて一部始終を眺めている大好きな人と同じ髪型に結い直した。

「今日は杏寿郎君とお揃いの髪型にします!任務がある時は結い上げていなければ、自分の髪で視界が遮られてしまいそうで下ろせなかったですし……お揃いって特別な感じがして何だか素敵な響きだと思いませんか?」

ふいに吹いた風にたなびく銀色の長い髪を目で追い、杏寿郎は少し頬を赤らめてその髪をそっと梳いた。

「あぁ。更紗と揃いは特別な感じがして嬉しくなる。たまにで構わない、またこの髪型にしてほしい」
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