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月夜の軌跡【鬼滅の刃】

第24章 凄惨と合流


腕に刃を滑らせる必要はない、更紗も例に漏れず全身傷だらけで至る所から血が流れているからである。
つまり今の体の状態だと自分の体の傷を癒すことはいつもより神経を使うので、おいそれと気軽に治すことが出来ない。

その状態が幸か不幸か……炭治郎の傷を完全に癒した後、傷付きながら刃を振るい続ける柱たちへと一斉に治癒を施した。

全員の傷が癒え動きが良くなったが……これまた全員の表情が歪んでしまったことはこの際気にしない。

「造血薬も栄養剤も余裕がなくなってきましたね。あと1時間もてばいいけれど……村田さん、私は戻りますので炭治郎さんの容態を確認しながら処置を続けてください。出来れば愈史郎様と合流していただけると助かります」

「分かった。けど君の怪我……軽傷じゃないだろ?」

決して軽傷ではない。
しかし動けないほどのものでもないので力を温存するために使わないでおく。

「鎮静剤さえ打てば問題なく動けますよ。では炭治郎さんをお願い致します」

そう言って更紗は鞄の中から人数分の鎮静剤を取り出し声を張り上げた。

「蜜璃ちゃん、お願いします!」

「え?!あ、うん!分かった!任せて!」

出来る限り全員の頭上近くに鎮静剤が到達するように瓶を投げると、蜜璃の柔くしなやかな日輪刀が滑らかにそれら全てを切り付けてくれた。
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