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月夜の軌跡【鬼滅の刃】

第24章 凄惨と合流


(身体中が痛い……薬を飲もうにもその僅かな時間さえ与えてもらえない。どうしよう、このままだと皆さんの体も持たない)

まだ夜明けまで1時間もある。
鬼舞辻の反則的な強さに怯むことなく柱や炭治郎、玄弥が食らいついていくも生傷が増えるばかりか鬼舞辻の毒によって確実に細胞が侵されていく。

(しのぶさんや愈史郎様がいてくれれば……光明が差すかもしれない。今はお2人が到着するまで時間を稼がないと。私が!)

そう思った矢先、激しい破壊音が更紗の耳をつんざいた。

攻撃をかわしながらそちらへ意識を向けると、毒によって体の至る所が盛り上がり変色した炭治郎が家屋を突き破って気を失っていた。

「炭治郎さん!今………くっ!そちらに向かいます!どうか意識を保って!」

10人で9本の触手を相手取っていたのが9人に減った事により、更に皆への負担が大きくなって望む場所へ行かせてもらえない。
鬼舞辻にとっては柱の誰よりも更紗を足止めし、怪我人の回復をさせないことを優先しているのだ……完全に警戒されている今は炭治郎の側へ寄ることさえ叶わない状態である。

(炭治郎さんが死んでしまう!早く応急処置を施さないと……でもどうすれば)

「更紗ちゃん、お待たせしました。ここは私たちが引き受けるので、炭治郎君の所へ」
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