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月夜の軌跡【鬼滅の刃】

第22章 開戦と分断


「む……知らせた通り決戦が近いと思われるのだが、その前に鬼舞辻無惨がお館様の前に姿を現すらしい。その機会を好機に変えると仰ったらしく、全ての状況を鑑みてその方法がお館様による自爆ではないかという考えに至ったんだ」

やはりお館様の自爆……という衝撃的な言葉に天元は笑顔を消し、目を見開いて動きを止めた。
2人の肩に回されている腕にも僅かに力が入ったので、動揺しているのは間違いないだろう。

「自爆って……マジかよ。はぁ、何となく想像ついた。姫さんは自分の体に治癒を掛け続けて、お館様の救出を試みるって言ったんだろ?んで煉獄がそれを止めてたと」

「いや、俺も共に行くと言った。しかしそれを敢行するには宇髄、君のずば抜けた聴力を借り受けたいと考えている!」

「共に行くのね……って、え?!それこそマジかよ?!いや、聴力は別に構わねぇが、お前ら本気で言ってんのか?一瞬でも頃合いを違えば……全員死ぬぞ?」

天元の腕は2人から離れ、それに伴って体も離れていった。
その天元は2人の顔を信じられないものを見るような目で、真剣な眼差しは冗談で2人は言っていないと嫌でも分かった。

「私は……1人で行うつもりでしたが、救出対象がお館様だけでなかった場合……私一人では成し遂げられない可能性が高くなります。ふ、不本意ながら、杏寿郎君の手をお借りしようかな……なんて」
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