• テキストサイズ

月夜の軌跡【鬼滅の刃】

第22章 開戦と分断


「天元君?!……すみません、今のは私が勝手に声を荒立ててしまっただけです。杏寿郎君はいつも通り冷静に的確な事を述べてくださったに過ぎません。えっと、天元君をここに呼ばれたのは杏寿郎君ですか?」

動揺したり反省したり百面相を繰り広げる更紗に杏寿郎はすっかり毒気を抜かれ、張り詰めていた気も同時に凪いでいく。

「俺も言い方が良くなかった、すまない。宇髄も気を遣わせてすまないことをしたな。ここにこうして宇髄がいるのは俺が柱全員に呼び掛けたからだ。宇髄はお館様の護衛に付いてもらわねばならんからな!それにしても早いな!まだ皆は到着していないぞ?」

2人が無事に落ち着きを取り戻したことに天元は胸をなでおろし、2人の間に入って肩に腕を回した。

「落ち着いたなら問題ねぇ!俺に至っては日輪刀の準備しかねぇし、元忍の脚力を使えばこんくらいわけないって!で?2人して熱くなってた理由は?まぁ……姫さんが無茶を言ったのが発端だろうって予想してんだが……合ってっか?」

心外だと更紗の喉元まで言葉が出て来たが、よく考えなくても指摘は的を得ていたのでグッと言葉を飲み込み、苦笑いを浮かべている杏寿郎を仰ぎ見る。
/ 1883ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp