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月夜の軌跡【鬼滅の刃】

第21章 秘密と葛藤


自分の胸元で小さく頷く更紗の頭を撫でながら、杏寿郎は聞くに聞けない要因を自分なりに推測を立ててみた。

(この子がここまで不安定になるには、間違いなく親しい人間が関わっている。何だ?本部から帰ってからとなると、本部にその時いた人物が鍵か。本部にいて更紗に影響を及ぼすとなると……胡蝶か鬼の研究者、鈴村少女……あとはお館様くらいだが)

チラと身動き一つしない少女へ視線を向けるが、やはりまだ聞いてやっては可哀想なほどに不安定さを発揮している。
だからと言って、誰かが傷付く……もしくは命に関わるのなら聞かないままにもいかない。

(どうしたものか……ここまで頑なに話さないとくれば、だいたい対象人物は絞られるのだが……胡蝶かお館様。どちらだ、どちらに何が起こる?)

過去の記憶を辿り心当たりを探すも、杏寿郎の記憶にはやはり思い当たる事柄は見当たらない。
となると、対象人物の1人に直接確認するのみである。

「更紗、明日俺は胡蝶と手合わせがあるのだが、君も一緒に蝶屋敷へ赴くか?あそこには看護婦をしている女子やアオイ少女、栗花落少女がいるぞ?竈門少年たちはここにいるが、女子同士話すのも気分転換になるのではないか?」
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