第4章 鍛錬と最終選別
その様子を見ていた天元も驚きを隠せない表情をしている。
2人に凝視された更紗はどうしていいのか分からず、そのままの格好で2人を交互に見やっている。
「姫さんの体、どうなってんの?本当に16歳か?」
「??私、肩が凝ったり腰が凝ったりした事ないんです。屋敷では自分の肩をポンポン叩く人を見て、どんな感じなのかなぁって感じてたくらいで……」
それを聞いて、ようやく杏寿郎は思い出した。
更紗の体は皮膚から下の細胞は、怪我を除いて常に万全の状態が保たれていることを。
「よもやよもやだ!!力の影響とは言え、君のそれはかなり剣士になるのに有利な才能だ!なぁ!宇髄!!」
天元も風の噂で聞いた情報を思い出し納得した。
「確かに派手に剣士に有利だな!!面白ぇ!おい煉獄、先に姫さんの受け身の鍛錬をしたらどうだ?!」
2人で盛り上がっているが、更紗は何のことなのかさっぱりなので先程の格好のままポカンとしている。
「よし!では俺が更紗を投げ飛ばしてやるから、初めは感覚でいい、地面に着いてもすぐに立ち上がれる体勢をとるんだ!」
更紗はしり込みするつもりは無いが、一刻後に自分の命は無事なのか不安になった。