第4章 鍛錬と最終選別
天元が乱入した事により、終始杏寿郎の羞恥で終わってしまった。
昼から鍛錬が控えているというのに、すでに杏寿郎はグッタリだ。
それなのに、その疲れの一番の元凶は午後から鍛錬をすると知ると自分も混ざると言い出してついてくる始末だ。
「杏寿郎さん、鍛錬の内容を言ってくだされば、自主練習しますので休んでいただいて大丈夫ですよ?」
そして天然で杏寿郎の心を掻き乱す少女がここに1人。
弟子である更紗も天元に相当絡まれて疲れているはずだ。
それでも鍛錬を行う事を前提に話を進めているのだ、師範が休みたいなど絶対に言えないし、最終選別を絶対に生き残らせるために休むなんて出来るわけもない。
「いや!大丈夫だ!おそらく宇髄は俺と打ち合いをしたくて着いてきている!だから今日は道場の隅で柔軟をする事。受け身をとるにも、後々教える剣術をするにも体の柔らかさは重要になる!あの宇髄でさえ、体の柔らかさはすごいからな!」
更紗はフムフムと聞きながら心の中でこの鍛錬はキツくないかもしれないと考えていた。
(とりあえず、見てもらってから判断した方がいいですよね??)
1人気合を入れ、杏寿郎を驚かしてやろうと思った更紗であった。