第4章 鍛錬と最終選別
そんな更紗の恥ずかしげな質問にも、恵比寿顔で2人は頷きようやく本来の予定人数プラス1名で歓迎会は開始された。
この中で唯一成人である天元は朝から大酒を煽っており、ほんの少し酔っているようだ。
「それにしても姫さん、あんたいいな!!女がてらあんな大の男の拳を千寿郎を守る為とはいえ身を呈すなんて!派手に興奮した!!」
先程から天元から姫さんと呼ばれている更紗は、ようやく理由を聞く機会を得た。
「あの、宇髄様。私は更紗であって、姫という名前ではないのですが……」
「ぁん??んな事わぁーってるよ!!お前は煉獄目線で姫さんだから、それでいいんだよ!んで、さっきから何回も言ってるが、天元でいいって派手に言ってんだろうが!煉獄だけ下の名前とか納得いかねー!」
「天元……様」
と呟くと、満足気にそうだと頷く。
そして更紗が杏寿郎を見ると、気まずそうに目を逸らして天元を睨む。
「宇髄……俺だけならまだしも更紗まで困らせるな」
柱どうしでギャアキャア言い合いが始まったので、更紗は呼び名の事は諦めて千寿郎と話し出す。