第18章 閑話休題
「それは……」
「間違いなく戦力になります。確かにお義母さんの仰られる通り、更紗はまだ鬼殺隊に入り1年しか経っていません。ですがこの1年努力を惜しまず、柱に次ぐ階級を与えられました。これは俺の継子だから特別に与えられたのでなく、更紗の実力がそれに相応しいと本部が判断した結果です」
更紗が言い淀む前に杏寿郎が現状をありのまま伝えた。
きっと両親が望む言葉とは違うと分かっていた……だからと言って嘘はつけないし、娘の頑張りを認めてやって欲しいとの思いもあった。
なんとなくそれを察した紗那は少し瞳を伏せた後、天元へと視線を移した。
「そう……なのね。では宇髄さんはどう思いますか?この子の階級がそれだとして、まるで最終決戦のような場所に赴いて闘えると思いますか?」
「ん?闘えると思いますよ。十二鬼月の内一体を1人で倒しているので柱になる為の条件も派手に満たしてますし。まぁ色んな理由で柱にはなってねぇけど……なんなら姫さんの実力、見てみますか?柱の中でも実力者の煉獄と打ち合う姿は見物ですよ」
思わぬ提案に両親はもちろん、更紗を含めた全員の目が点となる。
「い、今からですか?杏寿郎君を相手に……」
自信がなさそうな更紗に天元はニカッと笑いかけた。