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月夜の軌跡【鬼滅の刃】

第18章 閑話休題


促す言葉に2人が顔を上げると、紗那がシュンと項垂れながら涼平の様子をチラチラと伺っていた。
その姿が自分に叱られる更紗の姿と重なり、杏寿郎は小さく笑を零して、首を傾げる更紗と共に2人を部屋へと案内した。





顔合わせと言っても本当に顔を合わせ、天元を介して互いの自己紹介、杏寿郎や更紗の幼少期の話しなど他愛のない会話をするだけだ。

あとは自ずと鬼殺隊の話となる。
任務でどのような事をするのか、鬼とはどういった存在なのか……それに狙われる更紗はどのような事に巻き込まれ、どのような生活を強いられているか……

そしてそんな中でも、本来ならば助けることが叶わなかった人々の命を、生まれ持った力を使って懸命に繋ぎ止めてきた更紗のこと。

「…… 更紗ちゃんはお母さんたちが知らないところで頑張ってるのね。鬼のことも鬼殺隊のことも…… 更紗ちゃんが頑張ってることも分かったわ。でも、他に何か言わなくてはいけないことがあるから、ここに呼んでくれたのよね?お父さんは考えすぎだって言うけど……」

終始穏やかな表情をしていた紗那はそれを引き締め、この場にいる全員の顔を見渡す。
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