第18章 閑話休題
あれから早くも2日経ち、ついに双方の家族が顔を合わせる日となった。
ちなみに勝負の結果はもちろん天元が1番、続いて杏寿郎。
あとは似たようなものだったので、夕餉は屋敷で更紗と炭治郎が作り大人しく皆でいただいたとか……
何はともあれ現在、屋敷へ更紗の両親より先にやって来た槇寿郎と千寿郎を更紗、杏寿郎、天元の3人で出迎えていた。
「本当に無事だったのだな!君は気が付けば行方不明になり意識不明になるので心配が耐えない……だが、戻ってくれてよかった」
と更紗の顔を見るなり槇寿郎と千寿郎が更紗に抱き着きにいったので、天元はやはり見慣れない元炎柱の姿に苦笑いを浮かべるしか出来なかった。
暫くそうしていたが、初めのうちは穏やかに眺めていた杏寿郎も苦笑いを浮かべていた天元も、これではキリがないと踏んで2人を更紗から引き剥がし居間へと連れて行った。
つまり今、更紗は1人玄関で自分の両親の到着を待っている。
「お父さんに怒られたお母さんが拗ねてなければいいですが……ちょっと外に出てみようかな」
屋敷へ案内する前に母親が拗ねていては事だと思った更紗は、草履をいそいそと履いて庭を抜け門から通りへ顔を出した。
「更紗ちゃん!お出迎えしてくれたのね!杏寿郎君やご家族の方はお元気かしら?」