第18章 閑話休題
夕餉が用意されている部屋にはこれまた3週間ぶりに再会となる善逸と伊之助がおかずの取り合いを繰り広げていた。
あとは炭治郎と禰豆子、天元の嫁たち3人……全員から熱烈な歓迎を受けたあと、更紗は眠っていた2日間にあった出来事を聞いた。
襲撃された里は鬼に知られてしまったため、事前にいくつか用意されている空里……つまり予備の里へその日のうちに引越したとのことだった。
被害はやはり皆無というわけにはいかなかったが、幸いにも杏寿郎や無一郎、救援要請により駆けつけていた蜜璃の柱3人がいた事により最小限に抑えられたらしい。
それでも被害者が出たという事実に俯いていた更紗へ……かつてない動きが伝えられる。
「あの日を……禰豆子少女が太陽を克服した日を境に、今まで何処かしらであった鬼の被害報告が皆無となった。これが何を意味しているのかはっきと判明してないが、恐らく君だけでなく禰豆子少女を手中におさめるための最終準備に取り掛かっているのだと思われる」
最終準備に取り掛かるということはあちら側は総戦力を集結し、本腰を入れて鬼殺隊を潰しにかかってくるということ。
しかもその目的の渦中に禰豆子や自分がいるのだと思うと、更紗の背中に否が応でも冷や汗が流た。