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月夜の軌跡【鬼滅の刃】

第18章 閑話休題


勢いを殺して上手く抱えあげたのは杏寿郎、その隣りには攫われ1人逃亡生活を経て刀鍛冶の里にて保養し、3週間ほどぶりに再会となる天元が見慣れた笑顔で立っていた。

「1人は寂しかったので声のする方へと思ったのですが、ここが天元君のお屋敷だと気付いて思わず……おはようございます、杏寿郎君、天元君。この度は……この度もご迷惑をおかけして申し訳ございません」

自覚はあるようだ。
自分が赴く先々で何かしら大事に巻き込まれ、無茶をして怪我や毒に冒され心配を掛けているということを。

「元気になったのであればそれだけで十分だ。時透から事情は聞いている、よく里の人を守ってくれた!時透も助けられたと感謝していたぞ!」

プラプラと宙ぶらりんになっていた更紗を床へ下ろし、目線を合わせて頭を撫で撫で。
嬉しそうに目を細める更紗に杏寿郎も笑顔を返していると、横からフワリと腕を捕まれ引き寄せられる。

気が付くと天元の浴衣のみが更紗の視界を埋めつくし、軽く触れるか触れないかの距離で背中に腕を回されていた。

「天元君?あの」

「ちゃんと煉獄に許可取ってっから安心しろ。もう本当に心配してたんだぜ……いきなり消えた時は心臓止まるかと思った。本っ当、無事に帰ってきてくれてよかった。あんな別れ方勘弁してくれ……ハゲるわ」
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