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月夜の軌跡【鬼滅の刃】

第16章 柱と温泉


第4試合目、希望者からの果し状の試合となる。
風柱である実弥と更紗。

更紗はともかくとして、柱は無尽蔵に動けるわけではないのに本試合前、本試合後に果し状を送るなど狂気の沙汰だ。
一般剣士からすれば更紗の体質を知らないので、更紗の方が狂気の沙汰に映るだろうが。

「私、実弥さんと合同任務をさせていただきましたが、こうして闘うのはもちろん、技を拝見することすら初めてです……お相手が務まるのでしょうか?」

不安気な更紗に黒い笑みを顔に貼り付けた実弥は、隊服のポケットからビロンと長い縄のようなものを取り出した。
それを見た瞬間、不安げな表情から一変気まずそうな表情へと変化して頬に冷や汗が流れる。

「お相手もクソもねぇよなァ?技すら出さねェで罠仕掛けるくらいだ、さぞかし余裕なんだろ?」

まさか二度と見ることはないと思っていた罠に使った木の蔓を、実弥が持ち歩いていたなど思ってもいなかった。
どうやら技を出されず罠を仕掛けられたことにご立腹のようだ。

「誤解です!い、いえ、罠を仕掛けたのは間違いなく私ですが、技を使っていいと知ったのは冨岡様に教えていただいてからなので、実弥さんとお別れしてからと言いますか」
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