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月夜の軌跡【鬼滅の刃】

第15章 箱庭に流れる音色


「何だ?!ちょっ……え、何?!」

「更紗?!君の意思なのか?!」

「い、いえ!早く治さなくてはと思ってはいたのですが……あ、あれ?杏寿郎君、止まりません!どうすればいいですか?!」

「何、何なの?!ちょっ!傷口ボコボコしてんだけど!見るに耐えねぇって!えぇ……」

誰もが思わぬ事態にてんやわんやになる中、更紗はしのぶから渡されていた造血薬を鞄から取り出して一気にあおる。

「少し集中してみます!もし気分がすぐれなくなるならば、まぶたを閉じていてください!」

暗に静かにしていて下さいと言われ、2人は慌てて口を閉じて天元が見るに堪えないと言った傷口をハラハラと見守る。

目の前の信じ難い光景に2人は目を見張るが、以前那田蜘蛛山でその片鱗はあったのだ。

眼球はほぼなくなっていたにも関わらず、通常の治癒のみで復元させていた。
しかも後に更紗から杏寿郎が聞いた話では、何の後遺症も残さずその人物は剣士として復帰を果たしたと言うではないか。

「神に愛された人間……例えで済まん状況になってるぞ」

「マジかよ……夢でも見てんのか?姫さん、どんな力抱えてんだ」

天元の左手は完全に元の形を取り戻していた。
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