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月夜の軌跡【鬼滅の刃】

第15章 箱庭に流れる音色


「あの兄鬼の武器、血鬼術全てにお気をつけ下さい!毒があります」

脂汗を額に滲ませながら更紗は再び妹鬼へ刃を構えるも、いきなり天元に腹へ腕を回されて抱え上げられてしまい、そのまま窓の外へと運び出され、数軒先の屋根の上でようやく解放された。

「助けてくれたことは感謝する。けど、本当にマジで何してんの?!姫さんとは任務初めてだが、いつもこんな無茶なことしてんのか?!てか体大丈夫か?!毒は?!」

叱責のこもった天元の質問の数々に更紗の脳裏には杏寿郎との先の任務が思い浮かんだ。
いや、それ以外にも実弥との任務や初任務など……すぐに思い浮かぶだけでも無茶を通して心配をかけたことが多々あることに今更ながら気が付いた。

「い、いつもではないはずです……それよりも鬼を倒しましょう!毒の影響がないと言えば嘘になりますが、全身に毒が回る前に吸い出したので問題ありません。それに私の力に関係なく、少しずつですが毒が中和され傷も治りつつあります」

まだ額に脂汗は滲んでいるが、天元から見ても更紗の体調はそれほど悪そうには見えない。

「痣の影響か?……って今は考えてる余裕ねぇな。あいつらが追ってきてる、本当に闘えるんだな?」

「闘えます。妹鬼は私で対処します」
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