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キメツ学園ー輪廻編【鬼滅の刃】

第72章 “本当の記憶”


「あ!待って!パニックになってただけで全然土下座できるわこれ!!」

「だから大人しくしてろォ!!!」


実弥がお土産を開封する横で私はちょろちょろと動き回っていた。怒鳴られたのでちょこんと隣に座る。


「…しっかし、色々買ったなァ…」

「みんなで選んだの〜」

「……菓子やらストラップやら…これ、桜のチョイスか?」


実弥がそう言って手にしたのは猫のぬいぐるみのストラップ。

ん?猫……


「あーーっ!そうだっ」

「な、なんだよ?」

「おはぎ!!おはぎ今どこにいるの!?」

「は?」


実弥が顔をしかめた。


「何言ってんだ。そこにいるだろ。」

「け、気配しないよ?」

「いや、だから。そこ。」


指さされた先を見て恐る恐るそちらに近づく。どうやら…ソファーの下で寝ていたらしい。


「……寝てたのか…!!」


動物…特におはぎみたいな小動物の気配は分かりにくい。寝ていたとなれば…。


「私の勘違い…!!」

「は?何が」

「なんでもないでーす」


もうっ、恥ずかしっ!

…2人が消えたと思って焦るなんて。


……………焦る、ねぇ。


………私、こんなに人や場所に執着するタイプだっけ。

まあ…そりゃ実弥のことも、おはぎのことも好きだから…。


なんか情緒不安定?


もうちょっとどっしり構えられてた気がするんだけど。
いや、気のせいか。所詮私はこの程度か。ふふふふふふ。

……毎日デロデロに甘やかされてるからなぁ。

うう、なんかダメ人間コース真っ逆さま…。


「」

「何?」

「これ、二つあるからお前が一つ持っとけ。」


実弥に渡されたのは先程あの猫のストラップ。
……誰かが確認しないでもう一個買っちゃったんだな。


「やっだー!おそろいだね!お仕事のカバンにつけてね!私もカバンにつけるー!!」

「し、仕事のやつにはちょっと……」


実弥はそう言ったが、次の日仕事に行く時には実弥のカバンにストラップがついていて、たまらず私は抱きついたのだった。
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