第41章 可哀想な人
食後の片付けは実弥が全部やってくれた。いつも一人でやってるのに、手伝う人がいるとありがたいなあ。
ご飯もお風呂も終わったら……。
「寝る」
「雑魚寝かよ!?」
「布団引くの面倒くさい〜!!」
もういい!と掛け布団だけかぶって寝ると、実弥がぐいぐいと引っ張ってきた。
「ふざけんな!俺が用意するからちゃんと寝ろォ!!」
「ダルい」
「わかった意地でも布団で寝かせてやるよ」
私を部屋のすみに押しやって押し入れから布団を取り出すと、丁寧にそれを引いて私をその上に寝かせた。
「グゥ」
「寝るの早すぎんだろ」
眠くて眠くて仕方がなかった。
実弥がいるから安心したのかもしれない。
私はすぐに意識を手放した。