• テキストサイズ

キメツ学園ー輪廻編【鬼滅の刃】

第31章 最後の繋がり


実弥が私から体を離した。

青白い顔をしていた。押し倒したことをまずいと思ったのだろうか。別に良いのに。


「俺は」

「……」

「俺は、どんなことになってもお前が好きだよ」


実弥は私の頭を優しく撫でた。


「結婚したくないって言われても、突然目を覚さなくなっても、いなくなっても、たとえ他の男に惚れていても、俺はお前が好きだよ。一緒にいたいって思うし、毎日声が聞きたいし、おかえりって言ってほしいし、触れたいし、触れられたい……。」


全部嘘ではない。


嘘なんかじゃない。


「お前が俺といるのが悲しくて辛いって言ってる今も、離したくねェ」


……。


「俺は…お前が好きだよ。」

「うん、それはわかった。」

「…それでも、ここを出ていくか?」


泣きつくようなか細い声だった。


「うん」


実弥はぎゅっと私を一瞬抱きしめて、すぐに体を離した。


「わかった」


そして、だいぶ間を開けてから言った。


「別れよう」


私は黙って頷いた。


一気に緊張が消えていく。やっと終わったという気持ちでいっぱいだった。私は笑っていた。実弥はつられたのか、ほんの少しだけ微笑んだ。
/ 1161ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp