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キメツ学園ー輪廻編【鬼滅の刃】

第93章 現代版柱合会議(仮)


やたらと動物のことで盛り上がったけど、15分くらい話したところで私が耐えられなくなって切り出した。


「あの…実弥たち待たせてるので、私もう行きますね。」

「ああ、そうだね。長く引き止めてごめんね。」


学園長はにっこりと笑った。

…この人もよく笑うようになったな。


「大丈夫です。…お話聞いてくださって嬉しかった。」


ちらり、とあまねさんを盗み見る。


「…ありがとうございます。」


彼女は答えるように少し頭を下げてくれた。


「次に会うのは稽古の時かな。」

「…あなたも来るんですか?」

「うん。久しぶりにみんなが稽古をするところを見たいからね。」

「……。」


どうしてだろう、すっごい嫌な予感がする。


「それじゃあ、みんな張り切りますね…。」


すっっっっっっごい嫌な予感がする。

そしてこの嫌な予感が絶対に当たる気がする。


「そうだといいな。」

「そうですね。」


もうヤケクソでそう言っておいた。


「…それでは、私はこれで失礼します。稽古に向けて気合い入れないといけないんで。」

「が前向きで嬉しいよ。君はこういうのが苦手だと思っていたからね。」


苦手なのにたった今ちゃんと気合いを入れないといけなくなったところです。


「実弥にもよろしく伝えておいて。」

「気をつけてお帰りください。」

「…はい。」


まあでも悪気なんてないんだろう。

屈託なのない笑顔に結局何も言えないまま、私はその場を後にした。


駐車場に行くと、赤ちゃんを抱っこした実弥が車の前で待っていた。


「話、終わったか?」

「……」


その姿を見て、先ほどの会話を思い出した。

____自信を持つ、か。


「終わったよ。」

「そうか。体は大丈夫か。」

「…平気。」


そうして車に乗り込んだ。
家まで帰る間、私は窓の外を眺めていた。


「あ、実弥」

「ん?」

「私ってかわいい?」

「は????????????」


自信を持てと言われたのでまず見た目から確認しようと思ってそう聞いたのだが、実弥は盛大に動揺していた。

どうやら彼から見てかわいくないらしい。いつも褒めてくれてるんだけどやはりお世辞だったのだろうか。
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