第93章 現代版柱合会議(仮)
結局、話し合いの場が実現したのはそれから数ヵ月ほど過ぎてからだった。
「というわけで現代版の柱合会議…柱以外の人もいるから(仮)だけど!はっじまっるよー!」
「「「「ちょっと待って」」」」
何でかテンションの高い優鈴に何人かが突っ込んだ。
「何でアンタが学園長を差し置いて仕切ってんだよ!?」
「この件に関して木谷家がどんだけ東奔西走して寝るまも惜しんで馬車馬の如く働いたと思ってんだクソ宇髄。何にも知らねぇ筋肉ダルマは黙ってろ。」
「あの人ってこんなんだっけ???」
「…通常運転だと思う。」
宇髄先輩はぎょっとしていた。
…うん驚くのはわかる。
「そうだね。優鈴とそのご家族は本当によくしてくれた。とても感謝しているよ。」
「不眠不休で一週間だバーカ!!!」
「……そしてとても申し訳ないとも思っている。」
そう言う学園長も疲れが見える。…必死なのはみんな変わらないな。
「はい、そんじゃ話し続けるよ。次ゴタゴタしゃべったヤツ殺す。」
「テンションどうなってるんだ…」
そう口にした善逸くんの頬ギリギリに、何かが飛んだ。ちなみにギリギリ当たらなかったのは隣に座っていた悲鳴嶼先輩が彼を引っ張って移動させたからである。
「殺すって言っただろ。しゃべんな柱未満児。」
善逸くんが声なき悲鳴をあげる。ちなみに優鈴が投げたのはホワイトボードマーカー。壁に突き刺さってる。
しかし柱未満児は可哀想。ひどい言い方だ。
「えー、クソザコどものせいで遅れたけど自己紹介するね。僕は木谷優鈴。元風柱。
家の関係で霞守と産屋敷のお手伝いをすることが多いので、今回も色々やってます。偉そうなことを言うけど許してね。」
クソザコどももひどい。
「ここに集めたのは元柱と、柱に近い元鬼殺隊の隊士。ここにいる僕らで一致団結してやらねばならないことがあるからだ。」
みんな言いたいことはあれど、優鈴に逆らうような人はいなかった。先ほどのデモンストレーションがきいたらしく、みんな静まり返っていた。