第9章 第三夜…宵闇に溶ける
「止まん…ね」
「は」
遥さん。
名前、呼びたい。
少し息を荒くして余裕を失くしかけてる遥さんの。
私の中でいっぱいの。
いくって、またイクって伝えたい。
衣擦れの音。
繋がってる音。
葉擦れの音。
そんなものが全て消え去る。
「この、まま、中で…お願い」
体と一緒に子宮を突かれて揺らされる。
激しくて、辛くて、切なくて気持ちよくて。
全部が集まって断続的に彼を強く締め付けて、肩に爪を立てて。
彼の苦しそうな吐息が耳を掠める。
私も苦しい。
なのになぜ、私たちはこんなことをしてるんだろう?
頭の奥が痺れていく。
遥さんも同じ位?
私と同じに余裕なんて失くして。
「……旭ッ」
それならもう、溶けたっていい。